2013年10月22日火曜日

廃003 亀山湯 (山口県山口市)

【2013年10月の訪問です】

取り壊し間近…ということで、順番が前後するけれどココを更新。

亀山湯は山口県山口市で唯一残っていた銭湯だったが、今年の5月末に廃業。
したがって、山口市は県庁所在地でありながら、銭湯が全滅してしまった。

ただ、山口駅の隣駅には湯田温泉がある。
有名温泉街に近い立地を考えると、亀山湯はよく頑張ったと言えるのかもしれない。




山口線・上山口駅が最寄で徒歩10分弱。山口駅からだと徒歩15分ほどかかりそう。

2階は木材を使った和風、1階はコンクリを使用した洋風。味のある、和洋折衷の外観。
扉の奥には暖簾が掛かっており、現役銭湯かと錯覚してしまう。
もしかして営業を再開したのでは…と思い近所のおじ様に聞いたが、やはり廃業しているとのことだった。




入口の中央上部を見上げると、平仮名で「かめやまゆ」の文字。
電気になっており、夜になると明かりを灯していた。




側面はトタン。つぎはぎ。




立派なレンガの煙突。解体が残念でならない。




左のスペースは駐車場だった。




屋号の看板は木彫り。


ところで、亀山湯から徒歩圏内に「銭湯小路」という住所が存在する。
銭湯小路にある有名店「昭ちゃんコロッケ」で、おかみさんと亀山湯の話をしていたら、
「本当にいい銭湯だった。もうすぐ壊してしまうので最後に見てほしい。”昭ちゃんコロッケから聞いた”と言えば、中に入れてくれると思う」と、予想外のありがたいお言葉を頂く。

中を拝めるかも!との期待を抱いたが…
…亀山湯は、残念ながら不在だった。嗚呼、無念。

 (※昭ちゃんコロッケは、全国食肉産業展で行われた手作りコロッケコンクールで金賞を受賞。「日本一のコロッケ」として売り出している。評判に違わぬ美味しさだったので、近くに寄った際は是非。県外の取扱い店舗も多い


インターネット上の画像を見ると、亀山湯は昔ながらの空間が残っており非常に惹きつけられる。もちろん番台式で、浴室中央には丸い浴槽。ロッカーなど周辺道具も歴史あるもので、廃業前に行けなかったのが残念でならない。5カ月、遅かった。

なお、アートを通じて山口市の魅力を伝えるイベント「アートふる山口」が10月5~6日にかけて開催され、廃業した亀山湯の脱衣所や浴室を使い、写真や絵画、彫刻などの展示を行ったそう。イベントが終わったら取り壊す予定らしいので、いつ解体されてもおかしくない状況です。




窓に直書きする豪快さ。


【亀山湯】

住所:山口県山口市後河原144

営業時間:16時半~22時

定休日:6、16、26日

駐車場あり

※廃業前のデータです

2 件のコメント:

  1. なつかしかったので一言。高校から大学までこの付近に下宿していたのでしょっちゅう利用していました。番台のじいさんはいつもニコニコしていたのを覚えています。

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  2. 解体するのは残念です。昔、銭湯付近に住んでいていつも利用させていただきました。近所の人や知らない人との交流の場でした。リノベーションで一部分を残してほしかった。

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